デイサービス送迎の属人化とは?担当者退職で困る前にできる3つの対策
- 7月2日
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デイサービス送迎の属人化とは?担当者退職で困る前にできる3つの対策
※本記事は、アビココ株式会社が提供するサービスに関連する内容を含みますが、読者の皆さまに有益な情報をお届けすることを目的として執筆しています。
デイサービスにおける送迎の属人化は、静かに積み上がる経営リスクです。担当者が一人で業務を支えている状態は、多くの施設で「当たり前」になっていないでしょうか。担当者が元気なうちは問題が表面化しません。しかし、退職・休職・体調不良が起きた瞬間、施設運営に大きな支障が生じる可能性があります。
もし明日、送迎担当者が出社できなくなったら、あなたの施設では通常通り送迎を行えるでしょうか。
この記事では、なぜ送迎業務は属人化しやすいのかという構造的な原因から、実際に起きた属人化崩壊の事例、そして「誰でも引き継げる仕組み」への移行ステップまでを解説します。
送迎業務の「属人化」とは?
属人化とは、業務の進め方や必要な知識が特定の個人に依存し、その人が不在になると業務継続が難しくなる状態を指します。
デイサービスの送迎では、利用者情報やルートの組み方が担当者の頭の中に蓄積されやすく、属人化が起こりやすい業務の一つです。
なぜデイサービスの送迎は属人化しやすいのか
送迎業務が属人化しやすい背景には、この業務が複雑な条件の組み合わせで成り立っているという構造的な問題があります。
送迎業務の複雑さ:頭の中にある「暗黙知」
一人の利用者を送迎するためには、次のような情報が必要です。
利用者の条件:乗降時の介助の有無、車椅子・歩行器の対応、体調変化への注意事項
時間制約:家族の在宅時間、利用者ごとの希望時間帯、体力的な限界
ドライバーの条件:運転できる車両の種類、担当エリアの習熟度
利用者の相性:同乗が難しい組み合わせ、座席位置の注意点
これらを同時に考慮しながら最適なルートを組む——そのプロセスは、担当者の経験と記憶に依存しやすく、文書化が後回しになりがちです。
紙・Excel管理が属人化を加速させる
今も多く使われている紙・Excel管理には、構造的な弱点があります。
データが個人PCやファイルの中にある:担当者しかアクセスできない、PC入れ替えで設定が消える
更新が担当者任せ:利用者情報が変わっても本人しか把握していない
引き継ぎマニュアルが作られない:「自分がいれば問題ない」という状態が続く
こうした環境が「自分しか知らない業務」を生み出し、属人化を加速させます。
実際に起きた「属人化崩壊」の事例
属人化のリスクは、担当者が元気なうちは見えません。しかし、退職というタイミングで一気に顕在化します。
担当者が体調不良で突然退職。
翌朝の送迎表を見ても、なぜその順番になっているのか誰も分からない。
「この利用者さんは○時以降でないとご家族がいない」「この方とこの方は同乗するとトラブルになる」——こうした情報が共有されておらず、朝から電話対応とルートの組み直しに追われた。
このようなケースは、特定の担当者に知識や設定が集中している業務で起こり得ます。送迎業務でも、利用者ごとの「暗黙ルール」が担当者の頭の中にしか存在しない状態は、まさにこのリスクを抱えています。
この事例が示すのは、仕組みを個人が抱えている限り、属人化は解消されないという事実です。ExcelがAIツールに変わっても、その知識が1人に集中していれば、リスクの構造は変わりません。
【自己診断】あなたの施設の属人化リスクチェック
以下の項目に当てはまるものはいくつありますか?
送迎計画を担当できるスタッフが1〜2人に限られている
引き継ぎマニュアルが存在しない、または最新の状態になっていない
担当者が急に休んだとき、代わりに配車を組める人がいない
ルートの判断根拠が担当者の「感覚・経験」に依存している
当日キャンセルへの対応が、担当者不在だと混乱する
担当者が異動・退職した場合の引き継ぎ手順が決まっていない
3つ以上当てはまる場合、属人化リスクが高い状態です。早めに改善に着手することを推奨します。
属人化が経営に与える3つのリスク
リスク①:担当者が急に辞めたら翌朝の送迎体制が崩れる
送迎計画を「その人の頭の中」に頼っている場合、担当者が突然休むだけで、翌朝の配車調整に大きな支障が生じることがあります。
介護業界の離職率は改善傾向にあるものの、依然として一定の流動性があります。公益財団法人介護労働安定センターの「令和6年度介護労働実態調査」によると、介護職員の離職率は12.4%となっています。単純計算では、約8年で1人分の離職が発生する水準といえます。
退職は予告通りに進むとは限りません。引き継ぎ期間を十分に確保できないまま退職に至るケースもあり、「その人がいないと動かない」状態は、翌朝の配車に支障が出るリスクを常に抱えているということです。
リスク②:引き継ぎ・採用に隠れたコストが発生する
担当者が退職した場合のコストは、「採用費」だけではありません。
引き継ぎ期間:送迎ルート・利用者の状況・ドライバーとの関係性を新担当者に伝えるには、施設規模や業務の複雑さによって異なりますが、数週間から数か月程度かかるケースもあります
二重対応コスト:旧担当者と新担当者が並走する期間の人件費
採用コスト:求人広告費や人材紹介手数料など、採用方法によっては相当の費用が発生するケースもあります
これらのコストは可視化されにくいため、経営判断に反映されないまま繰り返される傾向があります。
リスク③:BCPの盲点になる
BCP(事業継続計画)において、送迎業務は見落とされがちな領域です。
感染症・災害・急な欠員など、予期せぬ事態が起きたとき——送迎が止まれば、利用者の通所もできなくなります。通所できない日が続けば、利用実績の減少による収益への影響につながる可能性があります。
「誰でも最低限対応できる状態」を作っておくことは、BCPの観点からも優先度が高い課題です。厚生労働省の介護施設向けBCP策定ガイドラインでは、重要業務を継続できる体制整備が求められています。送迎業務もサービス提供に欠かせない業務の一つであるため、属人化対策を検討することはBCPの観点からも有効と考えられます。
送迎業務のコスト全体については、「介護送迎のコスト削減|デイサービス運営者が見直すべき費用と改善策」もあわせてご覧ください。
リスクをコストで見る——引き継ぎ・採用の試算
属人化のリスクを「感覚」ではなく「数字」で見ることで、改善への優先度が判断しやすくなります。
送迎担当者が退職した場合に発生しうるコスト項目
コスト項目 | 主な内容 |
採用コスト | 求人広告費・人材紹介手数料など(採用方法によって大きく異なります) |
引き継ぎ期間の並走コスト | 新旧担当者が並走する期間の人件費 |
業務停滞・ミス対応コスト | 引き継ぎ中の残業・不慣れによるミス対応など |
※いずれも施設規模・採用方法・引き継ぎ期間によって大きく変わります。
システム導入に必要なコストと比較したとき、仕組み化への投資対効果を検討する余地があります。
担当者が変わっても送迎が止まらない3ステップ
Step 1:引き継ぎ情報の「見える化」
まず、担当者の頭の中にある情報を文書化します。
記録すべき情報の例
分類 | 記録項目 |
利用者情報 | 乗降場所・希望時間帯・介助の有無・車椅子対応・座席位置・注意事項 |
ルート情報 | 現行ルートの順番・所要時間・道路の注意点(狭い道・Uターン不可等) |
ドライバー情報 | 担当エリア・乗務可能車両・対応可否(重介護・認知症等) |
イレギュラー対応 | キャンセル時の連絡先・代替ルートの考え方・家族との調整手順 |
「完璧な記録」でなくてかまいません。「急な対応時に最初に見るもの」がある状態を作ることが目標です。
送迎マニュアルの具体的な作り方・テンプレートについては、「デイサービス送迎マニュアルの作り方|新人でもすぐ動ける9項目」で詳しく解説しています。
Step 2:複数担当制とマニュアル化を進める
特定の1人に集中している業務を、2〜3人が対応できる状態に移行します。
副担当者を設定する:月に数回、別のスタッフが配車を組む機会をつくる
OJTで引き継ぐ:見ているだけでなく、実際にやってみる機会をつくる
「誰がやっても同じ結果になるか」を基準にする:担当者が変わって質が落ちるなら、まだ属人化が残っている状態です
Step 3:システムで「誰でも使える状態」をつくる
マニュアル化と並行して、送迎情報をデジタルで一元管理できる状態にすることが、属人化解消の根本的な解決策になります。
利用者情報・ルート・ドライバー条件をシステムで共有できれば、「担当者が変わっても、同じ情報に誰でもアクセスできる」状態が生まれます。担当者の記憶ではなく、システムが引き継ぎ先になります。
選択肢の一例として、アビココ株式会社が提供するナビれるは、利用者・車両・ドライバーの条件をシステムに登録することで、複数スタッフが配車計画を共有・引き継ぎしやすい設計になっています。
「入力が増えそう」という不安について
システム導入をためらう理由として最も多いのが、「入力作業が増えそう」という不安です。ナビれるでは、利用者・車両・スタッフ情報の初期登録をすべて無料で代行しています。施設側の初期負担を最小限に抑えた上で、仕組みとしての導入が可能です。
送迎管理システムの選び方・比較については、「デイサービス配車システム比較|失敗しない選び方と費用の目安」で詳しく解説しています。
よくある質問(FAQ)
Q. 属人化の解消にはどのくらいの時間がかかりますか?
A. 施設規模や現在の運用状況によって異なりますが、まずは見える化とマニュアル化から取り組み、比較的短期間でベースを整えている施設もあります。デジタル化を含む場合はシステム選定・設定期間が加わりますが、初期設定を代行してくれるサービスを選べば、現場の負担を抑えながら進めることができます。「今の状態を記録する」ことから始めるのが、最も現実的な第一歩です。
Q. 規模が小さい施設でも属人化解消は必要ですか?
A. 規模が小さいほど「1人に依存している比率」が高くなるため、むしろリスクは大きいとも言えます。利用者10〜20名規模の施設では、送迎業務を少人数で担っているケースも見られます。マニュアル化・複数担当制は、費用をかけずに始められる対策です。
Q. 担当者がシステム化に抵抗感を持つ場合はどうすればよいですか?
A. 「今のやり方を否定している」と受け取られると抵抗が強まります。「あなたが休んでも施設が困らないようにしたい」「あなたの知識を仕組みとして残したい」という文脈で伝えると、受け入れられやすくなります。操作が複雑なシステムは抵抗の原因にもなるため、現場スタッフが直感的に使えるUIのツールを選ぶことも重要です。
Q. 引き継ぎマニュアルを作っても、すぐに情報が古くなりませんか?
A. これは多くの施設が直面する課題です。対策として、①「更新担当者」を決める、②定期的な更新タイミング(月1回の利用者情報確認など)を設ける、③システムを使ってリアルタイムで情報を共有する、の3つが有効です。マニュアルが陳腐化する根本原因は「更新の仕組みがないこと」なので、作る段階から「誰が・いつ・どう更新するか」を決めておくことが重要です。
Q. ナビれる以外のシステムでも属人化は解消できますか?
A. はい、送迎情報をデジタルで一元管理できるシステムであれば、属人化解消の効果は期待できます。選定のポイントは「複数スタッフがリアルタイムで情報を共有できるか」「ドライバー向けアプリが使いやすいか」「初期設定のサポートがあるか」の3点です。比較検討の際は「デイサービス配車システム比較」も参考にしてください。
こんな施設は要注意です
送迎担当者が1人しかいない
配車の根拠を説明できる人がいない
急な欠勤時の対応手順がない
利用者情報が紙やExcelに散在している
1つでも当てはまる場合、送迎業務の属人化が進んでいる可能性があります。
まとめ
デイサービスの送迎業務における属人化は、「現場の課題」ではなく「経営上のリスク」として捉える視点が重要です。
構造的原因:送迎業務の複雑さ+紙・Excel管理が属人化を生み出している
崩壊のきっかけ:担当者の退職・休職で、業務が一夜にして止まる可能性がある
3つの経営リスク:即日業務停止・隠れたコスト・BCP
解消のステップ:見える化 → 複数担当制 → デジタル化
まずは今日、「この業務はこの人しか対応できないか」をリストアップするところから始めてみてください。そのリストが、改善の出発点になります。
ナビれるの無料モニタープログラムについて
「担当者が変わっても送迎が止まらない仕組みを作りたい」 「まずは自施設の運用で使えるか試してみたい」
そのような施設向けに、アビココ株式会社の「ナビれる」では1年間の無料モニタープログラム(初期費用0円)をご用意しています。
利用者・車両・スタッフ情報の初期登録はすべて無料代行
「入力が増えそう」という不安は、最初から払拭されます
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公開日: 2026年4月1日 更新日: 2026年7月2日 執筆: アビココ株式会社





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