複数拠点の介護送迎管理を効率化する方法【コスト試算付き】
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※本記事は、アビココ株式会社が提供するサービスに関連する内容を含みますが、読者の皆さまに有益な情報をお届けすることを目的として執筆しています。
複数拠点の介護送迎管理を効率化する方法【コスト試算付き】
「3施設の送迎をバラバラに管理していたら、同じ方向に2台の車が走っていた」——複数の介護施設を運営していると、こんな場面に気づくことがあります。
拠点が増えるほど、送迎の非効率は積み重なります。そして厄介なのは、その非効率が日常に溶け込んでいるため、問題として認識されにくいことです。
この記事では、複数拠点の送迎管理が抱える構造的な非効率を整理し、共同送迎への移行で実現できるコスト削減の試算と、仕組み化のアプローチを解説します。
複数拠点送迎が抱える3つの非効率
非効率①:拠点間の情報共有が「電話・LINE頼み」になる
拠点ごとに独立した送迎管理をしている場合、車両の空き状況やドライバーのシフトは「その拠点の担当者に聞かないとわからない」状態になりがちです。
当日キャンセルや追加が出たとき、他拠点の車両を融通できないか確認するだけで、電話のやり取りが数往復発生します。その間、利用者への対応が後回しになり、担当者の負担が増える——これが複数拠点あるあるの日常です。
情報がリアルタイムで共有されていないと、意思決定のスピードが落ち、ミスも増えます。
非効率②:同じ方向に複数の車が走る「並走問題」
拠点Aの送迎車と拠点Bの送迎車が、同じ住宅地を別々に巡回している——これは複数拠点を持つ法人でよく起きる現象です。
各拠点が独立して配車を組むため、全体として見ると非効率なルートになっていても、誰も気づかないまま運行が続きます。燃料費・ドライバーの時間・車両の摩耗——すべてが余分にかかっています。
非効率③:車両・ドライバーを拠点ごとに「抱え込む」コスト
「うちの施設の車はうちで使う」という運用が続くと、各拠点が必要最低限より多めの車両とドライバーを確保しがちになります。
複数拠点が同じ判断をすると、法人全体で見たときに稼働率の低い車両・コマが余る状態が生まれます。車両1台あたりの維持費(保険・車検・駐車場・燃料)は年間数十万円規模。稼働率が低い車両が複数台あると、見えないコストとして積み上がっています。
【試算】共同送迎で削減できるコスト
複数拠点の車両・ルートを一元管理し、拠点をまたいだ共同送迎を実現した場合、どの程度のコスト削減が期待できるか概算で示します。
試算の前提条件
3拠点運営、各拠点5台(計15台)の送迎車両を保有
各車両の年間維持費(保険・車検・燃料・駐車場):約50万円
共同送迎の最適化により、全体で2〜3台を削減できた場合
削減効果の概算(年間・目安)
車両維持費の削減(2台分):約100万円
ドライバー人件費の効率化:数十万円〜
燃料費(走行距離削減分):数十万円〜
合計:年間100万円以上の削減ポテンシャル
※上記は概算。実際の削減効果は施設規模・利用者の地理的分布・現在の運行状況によって大きく異なります。
重要なのは、「複数拠点の車両を別々に管理している状態」では、この試算の検討すらできないという点です。まず全体を見渡せる状態を作ることが、最初の一歩になります。
送迎業務のコスト全体については、「介護送迎のコスト削減|デイサービス運営者が見直すべき費用と改善策」もあわせてご覧ください。
複数拠点管理を仕組み化する3つのアプローチ
アプローチ①:車両・ドライバー情報をクラウドで一元管理する
最初のステップは「全拠点の送迎リソースを一か所で見られる状態」を作ることです。
各拠点の車両台数・稼働状況
ドライバーのシフト・担当エリア
利用者の送迎条件(時間・乗降場所・注意事項)
これらを拠点ごとのファイルやホワイトボードで管理している限り、全体最適の配車は実現できません。クラウドベースの管理ツールに情報を集約することで、どの拠点からでも同じ情報にアクセスできる状態を作ります。
アプローチ②:拠点間の車両・ドライバー融通ルールを整備する
情報の一元化ができたら、次は「どの条件でリソースを融通し合うか」のルール設計です。
融通の判断基準(空き台数・走行距離の閾値など)
融通時の連絡フロー(誰が判断し、誰に伝えるか)
ドライバーが他拠点エリアを担当する際の利用者情報の共有方法
ルールがないと「融通できるはずなのに、担当者が動けない」という状態が生まれます。仕組みとして設計しておくことで、現場判断のコストを下げられます。
アプローチ③:AI配車で拠点横断のルートを最適化する
情報の一元化とルール整備ができたうえで、最も効果が大きいのがAI配車による拠点横断の最適化です。
複数拠点の利用者を同一のAIが配車計算することで、「A施設とB施設の利用者が同じ方向に住んでいるなら、1台で巡回できる」という判断を自動で行います。手作業では数十分かかる計算が、ワンクリックで完了します。
選択肢の一例として、アビココ株式会社が提供するナビれるは、複数施設をまたいだ共同送迎ルートのAI自動配車に対応しています。同一法人内の複数拠点を一括で計算できる機能は、業界内でも珍しい対応です。初期設定はすべて無料で代行しているため、「設定が大変そう」というハードルも抑えられます。
送迎システムの選び方全般については、「デイサービス配車システム比較|失敗しない選び方と費用の目安」で解説しています。
属人化によるリスクについては、「デイサービス送迎の属人化リスクと解消方法【管理者向け】」もあわせてご参照ください。
よくある質問(FAQ)
Q. 共同送迎を導入する際、利用者への説明は必要ですか?
A. 必要です。「これまでと送迎の車や時間が変わる場合がある」という変化が生じるため、事前に利用者・家族への説明と同意取得が必要です。ただし、実際の乗車時間や利用者の組み合わせは丁寧に設計することで、利用者満足度を損なわずに効率化できるケースが多いです。拠点をまたいで利用者情報を共有する際は、個人情報の取り扱いについても確認が必要です。
Q. 拠点ごとに使っている車両のサイズが違う場合、共同送迎は難しいですか?
A. 車椅子対応車・小型車・大型バスなど、車両の種類が異なる場合でも、利用者ごとの乗車条件(車椅子対応の要否など)をシステムに登録しておくことで、適切な車両への自動割り当てが可能です。ただし、初期設定として各利用者の条件を正確に登録しておくことが重要です。
Q. 拠点数が増えるほど、共同送迎の効果は大きくなりますか?
A. 一般的には、拠点数・利用者数が増えるほど「同方向に住む利用者を束ねる」機会が増えるため、最適化の効果は大きくなる傾向があります。ただし、拠点間の距離が遠い場合は逆に非効率になるケースもあるため、地理的条件のシミュレーションをしてから判断することを推奨します。
まとめ
複数拠点の送迎管理は、拠点ごとに独立して運営しているかぎり、非効率が「見えない」まま積み上がり続けます。
情報の分断:電話・LINEで都度確認が発生し、意思決定が遅れる
並走問題:同じ方向に複数の車が別々に走り、燃料・時間を無駄にする
余剰リソース:拠点ごとの余剰確保が、法人全体のコストを押し上げる
まず「全拠点のリソースを一か所で見える状態」を作ることが、改善の出発点です。情報の一元化→融通ルールの整備→AI配車の順に仕組みを整えることで、現場の負担を増やさずに全体最適を実現できます。
ナビれるの無料モニタープログラムについて
アビココ株式会社が提供する「ナビれる」では、現在1年間の無料モニタープログラム(初期費用0円)を実施しています。複数拠点をまたいだ共同送迎AI配車にも対応。利用者・車両・スタッフ情報の初期登録もすべて無料で代行します。




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