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デイサービス送迎ストレスの原因と解決策|現場データから学ぶ効果的対策

  • 執筆者の写真: Yukaringo
    Yukaringo
  • 8月27日
  • 読了時間: 9分

更新日:9月8日

デイサービス送迎ストレスの原因と解決策|現場データから学ぶ効果的対策

デイサービス送迎ストレスの原因と解決策|現場データから学ぶ効果的対策

※本記事は、アビココが提供するサービスに関する広告・PRを含みます。


はじめに

「今日もまた送迎か…」


そんなため息をついている介護職員の方、実は少なくないんです。デイサービスの送迎業務って、表面的には「利用者さんを迎えに行って送り届けるだけ」に見えるかもしれませんが、現場の皆さんが抱えるストレスは想像以上に深刻なものがあります。


私たちアビココは介護業界のシステム開発を手がける中で、数多くの介護事業者さまから送迎業務に関するお悩みを伺ってきました。今回は、最新の調査データをもとに、送迎業務がなぜストレスの原因になるのか、その理由を掘り下げて、現場で実践できる対策をご紹介しますね。


介護職を取り巻く環境の変化と現実のギャップ

まずは、介護職員を取り巻く環境がどう変化しているか、ちょっと興味深いデータからお話ししましょう。


介護労働安定センターが公表した2023年度介護労働実態調査によると、介護職の離職率は13.1%と過去最低を更新しました。これは全産業の離職率15%と比較しても低く、数字上は改善傾向にあります。


しかし、これはあくまで離職率という「結果」の数字なんです。でも現場で働く職員が日々どんなストレスを抱えているかという「プロセス」の部分では、まだまだ課題が山積み。特に送迎業務みたいな高リスク・高負担の業務では、数字に表れない深刻なストレスが潜んでいるんですよね。


送迎業務の事故リスクと最新データ

送迎業務のストレスを語る上で避けて通れないのが、やっぱり事故のリスクです。


施設全体の事故に占める送迎事故の深刻な割合

厚生労働省の「労働災害(平成27年上半期・社会福祉施設)」のデータを見ると、ちょっとドキッとする数字が出てきます。なんと、運転業務における利用者送迎中の事故は施設全体の事故の17.2%も占めているんです。


つまり、施設で起こる事故の約5件に1件が送迎中の事故ということ。これ、決して「たまに起こる珍しいこと」じゃないんですよね。送迎業務がいかにリスクの高い業務であるかを、この数字がリアルに物語っています。


「え、そんなに多いの?」って驚かれた方も多いんじゃないでしょうか。でも、これがデータが示す現実なんです。


デイサービス送迎でストレスがたまる4つの原因

1. 人手不足による「何でも屋」状態

現場の声として、「運転だけでなく介護や事務作業もこなさなければならない」というケースは少なくありません。専属の送迎ドライバーがいない事業所も多く、介護職員が送迎業務を兼任する状況が一般的に見られます。このため、運転に集中しつつ利用者さんの安全を確保する負担が、日常的なストレスの一因になっています。


2. 「もしものとき」への不安が常につきまとう

「事故を起こしたらどうしよう…」 「利用者さんに何かあったら…」


こういう不安、送迎業務をする方なら誰しも感じたことがあるんじゃないでしょうか。実際、送迎業務では利用者さんの安全確保や時間管理など、常に注意力を求められる場面が多く、事故やトラブルが起きた場合の対応に悩む職員も少なくありません。


こうした状況では、職員が「何かあったらどうしよう」という不安を抱えながら毎日業務に従事することになってしまいます。これって、想像以上にメンタルに来るんですよね。


3. 運転技術への自信のなさ

「普通車の運転はできるけど、送迎車は別物…」


そうなんです。送迎車の運転って、一般的な乗用車とは全然違うんです。車体が大きかったり、乗降しやすい構造になっていたり。利用者さんの安全を確保しながらの運転は、多くのドライバーにとって「慣れるまでドキドキ」なストレス要因になっています。


4. 時間に追われる毎日

「次の利用者さんのお迎え時間まであと10分しかない!」


デイサービスの送迎って、本当に時間との勝負なんですよね。決められた時間内に複数の利用者さんを迎えに行かなければならないプレッシャーは、運転技術以前に精神的な負担が大きいんです。


送迎ストレスが離職や職場に与える影響

送迎業務のストレスって、「まあ、担当者が頑張ればいいか」という個人的な問題じゃないんです。実は職場全体に波及効果があるんですよね。


前述の通り、介護分野の離職率は改善傾向にあるとはいえ、現場レベルでは依然として様々な負担やストレスが存在しています。「送迎業務がイヤで転職を考える」という声も聞かれるほどです。


人材確保が大変な介護業界において、送迎業務への不安が職員の働きやすさに影響を与えているとしたら、これは見過ごせない問題ですよね。


デイサービス送迎ストレスを減らすための解決策

1. 可能な限り専門ドライバーの配置を

「理想は分かるけど、人手不足で…」


そんな声が聞こえてきそうですが、可能な範囲で送迎専門のドライバーを配置することを検討してみてください。介護職員が介護業務に専念できる環境を整えることで、全体的な業務ストレスの軽減につながります。


完全に専任化できなくても、「送迎メインの人」と「介護メインの人」でざっくり役割分担するだけでも効果はありますよ。


2. 安全管理体制を「形だけ」で終わらせない

マニュアルはある、研修もやった。でも実際には…なんてこと、ありませんか?

定期的な安全運転講習や事故防止研修を「やっている感」で終わらせずに、現場の実態に即した内容で実施することが大切です。職員が「ちゃんと備えられている」という安心感を持てる環境づくりが重要なんです。


3. 「一人じゃない」安心感を作る

可能な限り一人での送迎を避けて、運転手と添乗員の複数人体制を構築できれば理想的です。でも人手的に厳しい場合は、せめて「困ったときにすぐ連絡できる体制」や「ベテランが新人をフォローする仕組み」を作ってみてください。


「何かあっても一人じゃない」という安心感があるだけで、ストレスレベルはグッと下がりますよ。


4. メンタルヘルスケアを「当たり前」に

「ストレス?そんなの気の持ちよう」なんて時代は終わりました。

定期的なメンタルヘルスチェックや相談体制の整備、そして送迎業務に特化したストレスケアも検討してみてください。「しんどいときはしんどいって言ってもいいんだ」という職場の雰囲気づくりが大切です。


【セルフチェック】あなたの送迎業務ストレス度診断

以下の項目にいくつ当てはまるかチェックしてみてください:

 送迎前に毎回不安や緊張を感じる

 運転中に「事故を起こしたらどうしよう」と考えることがある

 一人での送迎対応が多い(週の半分以上)

 時間に追われて焦りながら運転することがある

 送迎車の運転技術に自信が持てない

 利用者の突然の動きや体調変化への対応が不安

 送迎ルートや道路状況に慣れていない場所がある

 事故やトラブル時の対応手順が不明確


診断結果

  • 0-2個:ストレスレベル低

  • 3-5個:ストレスレベル中 改善策の検討をおすすめします

  • 6-8個:ストレスレベル高 早急な職場環境改善が必要です


デジタル技術でストレス軽減:意外と身近な解決策

「デジタル?なんか難しそう…」


そう思われるかもしれませんが、実は送迎業務の効率化と安全性向上には、今やデジタル技術の活用が欠かせないんです。


AI自動配車システムで「考える負担」を軽減

最適なルート設定や時間配分を自動で計算してくれるシステムがあれば、「どの道を通ろう」「間に合うかな」といった心配事がグッと減ります。リアルタイムでの状況変化への対応も可能になるので、「想定外の事態」への不安も軽減できるんですよね。


安全運転支援システムで「もしも」への備え

ドライブレコーダーや安全運転支援機能の搭載により、事故防止とドライバーの安心感向上を両立できます。「何かあっても記録が残っている」「システムが危険を教えてくれる」という安心感は、運転への不安を大幅に軽減してくれます。


【実践編】事業所で今すぐ取り組める改善アクション3選

🎯 アクション1:送迎業務の負担を見える化する

  • 職員ごとの送迎回数・時間を1週間記録

  • ストレス度合いを5段階で毎日記録

  • 「一人対応」と「複数人対応」の比率を把握


🎯 アクション2:安全確認の仕組みを作る

  • 出発前の車両点検チェックリストを作成

  • 緊急時連絡先を車内の見やすい場所に掲示

  • 月1回の安全運転ミーティングを開催


🎯 アクション3:職員同士のサポート体制を強化する

  • 送迎ルートの情報を職員間で共有

  • 新人には必ずベテランが同乗する期間を設定

  • 「困ったときは遠慮なく連絡」の文化を醸成


まとめ:データが示す現実と向き合って、一歩ずつ改善を

今回いろいろなデータを見てきて分かったのは、送迎業務のストレスが想像以上に深刻な問題だということ。施設で起こる事故の約5件に1件が送迎中の事故という現実は、もはや「個人の注意不足」で片付けられる問題じゃありません。


でも、だからといって「どうにもならない」わけじゃないんです。組織的な安全管理体制の整備、適切な人員配置、そしてデジタル技術を活用した業務効率化により、確実にストレスを軽減することができます。


「完璧を目指さなくても、今より少しマシになればいい」そんな気持ちで、できることから始めてみませんか?現場の声に耳を傾けて、データに基づいた改善策を一つずつ講じていけば、きっと職場は変わっていきます。


そして、それこそが質の高い介護サービス提供への第一歩になるんです。


送迎業務の効率化とストレス軽減をサポートします

アビココでは、AI自動配車システム「ナビれる」を通じて、送迎業務の最適化とストレス軽減をサポートしています。


「システム導入って大変そう…」


そんな心配は無用です。複雑な送迎スケジュールの自動作成、リアルタイムでの変更対応など、送迎業務に関わる様々な課題を、分かりやすく・使いやすい技術の力で解決します。


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現場の負担を軽減し、より安全で効率的な送迎業務を実現したい皆様を、親身になってサポートいたします。まずはお気軽にご相談ください!


参考文献

ストレスの解消には仕組みそのものを見直すことも欠かせません。業界の課題と効率化へのヒントを整理した記事はこちらです。


デイサービス送迎完全ガイド:業界の現実と効率化への道筋
www.abicoco.co.jp
デイサービス送迎完全ガイド:業界の現実と効率化への道筋
※本記事は、アビココが提供するサービスに関する広告・PRを含みます。デイサービス送迎完全ガイド:業界の現実と効率化への道筋はじめに「デイサービス送迎、やっぱり大変だよな…」多くの介護事業者の方がそう感じているのではないでしょうか。送迎業務は、デイサービス運営の生命線でありながら、実は最も頭を悩ませる業務の一つですよね。実際のところ、全国のデイサービス事業所は4万3018事業所(2024年4月時点)と前年同月から361事業所減り、2年連続で減少しているという厳しい現実があります。競争が激化する中で、送迎業務の効率化は事業継続の鍵を握っているのです。本記事では、システム開発を通じて介護業界を支援してきた立場から、デイサービス送迎業務の現状と課題、そして効果的な解決策について詳しく解説していきます。デイサービス送迎業務の全体像送迎業務の基本的な流れデイサービスの送迎業務は、一見シンプルに見えて実は非常に複雑な作業の連続です。朝の迎えから夕方の送りまで、以下のような流れになっています:朝の迎え(7:00-10:00頃)1. 前日の送迎表確認とルート最終調整2. 車両点検とアルコールチェック3.

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