要件定義 失敗事例と成功のコツ
- 8月7日
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※本記事は、アビココ株式会社が提供するサービスに関連する内容を含みますが、読者の皆さまに有益な情報をお届けすることを目的として執筆しています。
要件定義 失敗事例と成功のコツ
システム開発を検討している際に「要件定義」という言葉をよく耳にしますが、その具体的な意味が曖昧な方も多いでしょう。要件定義は「システム開発における設計図づくり」です。家を建てる際に間取りや設備を決めるのと同じく、システムでも「何を作るのか」「どんな機能が必要か」を具体的に定める工程です。
IPAでも、要件定義はプロジェクト成功を左右する重要な工程として位置付けられており、要求の認識違いは後工程での手戻りや品質低下につながるとされています。
1. システム開発の成否を握る「要件定義」って何?
要件定義は、システム開発の土台となる工程です。これがしっかりできていないと、後々大きな問題が生じます。
2. 数字で見る要件定義の重要性
IPA「ソフトウェア開発分析データ集2022」では5,546件のプロジェクトを分析しており、プロジェクト全体の工期の中央値は10.1ヶ月でした。要件定義の良し悪しを直接比較したデータではありませんが、実務では上流工程での認識合わせが品質や手戻り防止に大きく影響すると考えられています。
3. よくある失敗事例
※以下は実際によくあるケースをもとにした架空の事例です。
失敗事例1:「とりあえず始めちゃえ」の落とし穴
A社の営業支援システム導入では、要件定義を曖昧なまま開発をスタート。途中で追加要望が次々と出て、納期が大幅に遅れ、予算は当初の1.5倍に膨らみました。
問題点: 要件が固まっていないまま開発を始めると、追加・変更が相次ぎ、期間延長とコスト増につながります。開発チームの疲弊も招きます。
失敗事例2:「現場の声」を聞かなかった悲劇
B社では経営層が「最新システムを導入しよう」と決定しましたが、実際に使う現場スタッフの意見を聞きませんでした。完成したシステムは高機能すぎて使いにくく、結局使われない"箱物"になってしまいました。
問題点: システムを実際に使うのは現場の人たち。その声を聞かずに作ったシステムは、どんなに立派でも「使えないシステム」になりがちです。
失敗事例3:「言った・言わない」問題の泥沼
C社では要件定義を口頭打ち合わせだけで済ませてしまい、開発進行中に「この機能、お願いしてましたよね?」「いえ、そんな話は聞いていません」といったトラブルが頻発。発注側と開発側の信頼関係まで崩れました。
問題点: 記録がないと、後から「言った・言わない」のトラブルが発生します。要件定義は文書化し、関係者全員で認識を揃えることが必須です。
4. 成功させるための5つのコツ
コツ1:時間をかけてでも、最初にしっかり固める
一般的には、要件定義にプロジェクト全体の20〜30%程度の期間を充てるケースもあります。ここで土台をしっかり作れば、後の工程がスムーズに進みます。
コツ2:現場の声を徹底的に拾う
実際に使う現場スタッフを要件定義の段階から巻き込むことが重要です。以下の内容をヒアリングしましょう:
日々の業務でどんな課題があるのか
どんな機能があれば便利か
逆に不要だと思う機能は何か
コツ3:優先順位をつけて「必須」と「あれば嬉しい」を分ける
機能を「絶対に必要な機能(Must)」「あれば便利な機能(Want)」「将来的にあってもいい機能(Nice to have)」に分類します(MoSCoW法などの考え方が有名です)。まずはMustの実現に集中することで、手戻りのリスクを減らせます。
コツ4:言葉だけでなく「見える化」する
文字だけの仕様書は読みにくいため、図や画面イメージを使って「見える化」することが重要です:
業務フロー図
画面レイアウトのモックアップ
データの流れを示す図
コツ5:定期的に振り返り、柔軟に修正する
要件定義は一度決めたら終わりではありません。開発を進める中で新たな課題や要望が出てくることもあります。定期的に振り返りの場を設け、変更管理のルールを決めて、本当に必要な修正だけを取り入れることが大切です。
5. 要件定義で押さえるべき具体的な項目
機能要件
システムが「何をするか」を定義します:
どんな機能が必要か(検索、登録、出力など)
各機能の詳細な動作
データの入力・出力形式
非機能要件
システムの「品質」に関わる要件で、意外と見落とされがちですが超重要です:
性能(どれくらいの速度で動くか)
セキュリティ(データの保護方法)
可用性(システムがどれくらい止まらないか)
保守性(後からメンテナンスしやすいか)
業務要件
システム導入によって業務をどう変えていくかを定義します:
現状の業務フローと問題点
新しい業務の流れ
誰がどの作業を担当するか
要件定義で最低限決めるべきチェックリスト
上記の機能要件・非機能要件・業務要件をふまえ、最低限次の項目は決めておくと後工程での手戻りを減らせます。
システム化する目的
利用者(誰が使うか)
必須機能(Must)
非機能要件(性能・セキュリティ・可用性など)
予算
スケジュール
運用方法(導入後、誰がどう使い続けるか)
6. 要件定義の不安を減らす選択肢:プロトタイプから始める
ここまで紹介した「失敗事例1〜3」には、実は共通点があります。いずれも言葉や文書だけで要件を固めようとした結果、認識のズレに気づけなかったというパターンです。
失敗事例1(とりあえず始めちゃえ)→ 要件が曖昧なまま開発が進んでしまう
失敗事例2(現場の声を聞かなかった)→ 完成するまで使い勝手の悪さに気づけない
失敗事例3(言った・言わない問題)→ 口頭でのやり取りだけでは認識をすり合わせきれない
コツ1〜5を実践しても、「文書やヒアリングだけで、本当に正しい要件を固められるだろうか」という不安が残る方もいるでしょう。そうした不安を減らす方法のひとつが、実際に動くプロトタイプを見て、触ってから要件を固めるというアプローチです。
アビココ株式会社が提供する「てにとる」は、打ち合わせ→プロトタイプ作成→お客様による確認→修正、を繰り返し、本番を想定したデータで検証したうえでご納得いただいてから正式契約に進むサービスです。文書だけで進める場合に起きやすい「現場の声の反映漏れ」や「言った・言わない」のズレを、プロトタイプを実際に見ながら埋めていける点が特徴です。本番に近いプロトタイプが完成するまでは、原則無料で進められます。
「自社だけで要件定義を進められるか不安」という段階からでも相談できるので、要件定義の一つの選択肢として検討してみてください。
7. よくある質問:要件定義のモヤモヤを解消!
Q. 要件定義にどれくらいの期間が必要?
一般的には、小規模で数週間〜2か月程度、中規模では2〜4か月程度が目安ですが、プロジェクトの規模や進め方(アジャイル型かどうかなど)によって変わります。焦らず、じっくり取り組むことが成功の秘訣です。
Q. 要件定義書は誰が書くの?
通常は、システム開発会社の担当者(SEなど)が主導で作成します。ただし、発注側も積極的に関わって、一緒に作り上げていくイメージです。
Q. 要件が固まらない場合はどうすれば?
まずは「決められること」から固めていきましょう。また、プロトタイプ(試作品)を作って触ってみることで、イメージが明確になることもあります。
8. まとめ:要件定義は「投資」だと考えよう
要件定義は「将来のトラブルを防ぐための投資」です。要件定義がしっかりできていれば、開発はスムーズに進み、予算内で期限通りに、そして満足度の高いシステムが完成します。逆に、ここを疎かにすると、後々高い代償を払うことになりかねません。
「自社だけで要件定義を進められるか不安」という場合は、プロの力を借りるのが賢い選択です。
システム開発の悩み、アビココに相談してみませんか?
要件定義から開発、運用まで、システム開発には専門的な知識と経験が必要です。以下のようなお悩みをお持ちなら、まずは気軽に相談してみませんか:
要件定義の進め方が分からない
過去に失敗した経験があり、今度こそ成功させたい
現場の声をうまく拾い上げる方法を知りたい
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関連リンク
要件定義だけ改善しても、全体設計や工程管理が甘いとプロジェクトは崩れます。開発の全体像については以下の記事で整理できます:




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